2025.06.17
英語ができる新卒を採用するなら押さえておきたいポイント

1. はじめに
グローバル化が進む現代のビジネス環境において、英語ができる新卒の採用は企業の競争力を高める上で重要な戦略の一つです。しかし、「英語ができる」ことが実際の業務でどのように活かされるのか、採用基準をどこに設定すべきか、どのように優秀な人材を見極めるのかについて明確な指針を持つ企業はまだ多くありません。
本記事では、新卒採用を強化したい経営者向けに、英語ができる新卒を採用する際に押さえておきたいポイントを、定量データを交えながら解説します。
2. 英語ができる新卒の採用メリット
2-1. 企業のグローバル展開を加速
項目 | 英語ができない新卒 | 英語ができる新卒 |
海外顧客との対応 | 不可 | 可能 |
海外支社・パートナーとの業務 | 制限あり | 円滑に進行可能 |
外資企業との競争力 | 低い | 高い |
英語ができる新卒を採用することで、海外市場への参入やグローバル企業との協業がスムーズになります。
2-2. 外国籍人材との協働が可能
日本企業の英語使用頻度 | 比率 |
日常業務で英語を使用する企業 | 38.5% |
海外拠点を持つ企業 | 52.3% |
外国籍社員を雇用している企業 | 47.1% |
(出典:経済産業省「企業のグローバル人材動向調査」)
社内に英語ができる人材がいることで、外国籍社員とのコミュニケーションが円滑になり、多様性のある職場環境の構築が可能になります。
3. 英語力の評価基準
3-1. TOEIC・TOEFL・IELTSスコアの目安
評価基準 | TOEIC | TOEFL iBT | IELTS |
ビジネスレベル | 850以上 | 95以上 | 7.0以上 |
実務レベル | 750〜849 | 80〜94 | 6.0〜6.9 |
基礎レベル | 600〜749 | 60〜79 | 5.0〜5.9 |
TOEIC 850以上のスコアがあると、ビジネスレベルの英語が期待できますが、スピーキング力や実務での運用能力も確認する必要があります。
3-2. 実践的な英語スキルの評価方法
評価手法 | 内容 | 測定可能な能力 |
英語面接 | 外国人面接官と英語で面談 | スピーキング能力、即応力 |
英語プレゼン | 英語でのプレゼンを実施 | 論理構成、表現力 |
実務課題 | 英語でのメール作成や資料作成 | ライティング能力 |
TOEICスコアだけでなく、実務で英語を使う能力をテストすることが重要です。
4. 英語ができる新卒の採用方法
4-1. 海外大卒や帰国子女をターゲットにする
採用ターゲット | 強み |
海外大学卒業者 | 高い英語力・グローバル視点 |
帰国子女 | 異文化適応力・バイリンガル能力 |
日本国内で英語留学経験者 | 実践的な英語スキル |
海外大卒の採用には、ボストンキャリアフォーラムなどの国際的な就職イベントが有効です。
4-2. 英語力を活かした職種での採用
職種 | 英語使用頻度 |
海外営業 | 90% |
グローバルマーケティング | 80% |
ITエンジニア(外資系プロジェクト) | 70% |
人事(海外採用) | 60% |
採用した英語人材が活躍できる職種を明確にすることが重要です。
5. 採用後の課題と対策
5-1. 英語ができるが仕事に適応できないケース
課題 | 解決策 |
日本企業の文化になじめない | メンター制度導入 |
日本語の業務用語に不慣れ | 日本語研修を実施 |
英語力はあるがビジネス経験が不足 | OJT研修強化 |
英語ができるだけでは、必ずしも即戦力になるわけではないため、業務適応の支援が必要です。
5-2. キャリアパスを明確にする
キャリアステップ | 年次 | 役職 |
入社1年目 | 1年 | 海外業務サポート |
入社3年目 | 3年 | 海外営業・プロジェクトリーダー |
入社5年目 | 5年 | グローバル事業責任者 |
明確なキャリアパスを示すことで、長期的に活躍できる環境を提供することが重要です。
6. まとめ
英語ができる新卒を採用する際には、以下のポイントを押さえることが重要です。
- グローバル展開を考える企業には、英語ができる人材が不可欠
- TOEICスコアだけでなく、実務での英語運用能力を評価する
- 海外大学卒や帰国子女、英語特化の職種で採用を検討する
- 採用後の業務適応支援やキャリアパスを明確にする
これらを実践することで、英語ができる新卒を採用し、企業のグローバル競争力を高めることができます。